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健康診断後に受けて頂きたい再検査・精密検査

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■健康診断後に受けて頂きたい再検査・精密検査

秋は、一年の健康チェックとして健康診断を受ける方が多い季節です。診断結果の通知が届き、「異常なし」で安心される方もいれば、「要再検査」や「要精密検査」という言葉を見て、不安を感じる方も少なくありません。特に、血液検査や便潜血検査、腹部エコー、バリウム検査などで異常を指摘された場合、「どこまで深刻なのか」「すぐに受診すべきか」と迷う方も多いのではないでしょうか。健康診断後に受けておきたい再検査・精密検査について、ご紹介いたします。

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■健康診断の目的と限界

健康診断は、あくまで「病気を早期に見つけるための入り口」であり、「診断を確定する検査」ではありません。たとえば、便潜血検査で陽性と出たとしても、それだけで「大腸がん」や「ポリープ」と断定されるわけではなく、「消化管のどこかで出血している可能性がある」というサインに過ぎません。同様に、血液検査で肝機能の値(AST・ALT・γ-GTP)が高い場合でも、一時的な飲酒や薬剤の影響で上昇していることもあります。健康診断は多くの人を対象に短時間で行うため、簡易的・スクリーニング的な性質を持ちます。そのため、「要再検査」「要精密検査」と指摘されたときは、できるだけ早めに専門医による詳しい検査を受けることが重要です。放置してしまうと、初期のうちは無症状でも、気づかないうちに病気が進行していることもありますので注意が必要です。

■再検査・精密検査を受けるべき代表的なケース

〇便潜血検査

健診異常の中で検査を受けるべき項目で、代表的なのが便潜血陽性となります。便潜血陽性は、便の中に目では見えない微量な血液が含まれている場合に陽性と判定されますが、その原因は痔のような軽度の出血から、大腸ポリープ、大腸がんまでさまざまです。特に40歳以降では、ポリープや早期がんのリスクも高まるため、大腸カメラ(下部内視鏡検査)での精密検査が推奨されます。

〇バリウム検査

また、胃のバリウム検査で異常を指摘された方も、胃カメラ(上部内視鏡検査)での再検査が必要となります。バリウム検査は大まかな形の異常を見つけるのに有用ですが、粘膜の色調や細かな病変は観察しにくいため、より正確な診断には上部内視鏡検査が欠かせません。

〇血液検査

次に、肝機能異常(AST・ALT・γ-GTPの上昇)が見られた場合。脂肪肝やアルコール性肝障害、ウイルス性肝炎、自己免疫性肝炎など、多くの病気が関係している可能性があります。血液検査や腹部エコーで原因を特定し、必要に応じて生活習慣の見直しや薬物治療が行われます。さらに、貧血(Hbの低下)が指摘された方も要注意です。貧血には、消化管出血が隠れている場合があります。特に鉄欠乏性貧血の背景には、胃潰瘍や大腸ポリープなどが潜んでいることもあります。この場合、胃カメラと大腸カメラの両方を行うことで、原因を特定できることがあります。

■再検査を先延ばしにすることのリスク

健康診断後、「自覚症状がないから」と再検査を後回しにする方も少なくありません。しかし、消化器の病気の多くは初期の段階ではほとんど症状が出ません。たとえば早期の胃がんや大腸がん、脂肪肝などは痛みや不快感を伴わずに進行することが多いと言われています。そのため、再検査を受けずに放置してしまうと、病気が進行してから気づくケースもあります。早期発見・早期治療ができれば、治療の負担や期間は大きく軽減できるため、「今は症状がないから大丈夫」と思わず、検査結果に基づいて行動することが大切です。

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■再検査・精密検査で行う主な検査内容

東京胃腸肛門内視鏡クリニック神田日本橋院では、健康診断の結果をもとに必要な再検査を選択し、的確に診断を進めております。代表的な検査には以下のようなものがあります。

・胃カメラ(上部消化管内視鏡検査)

胃や食道、十二指腸の粘膜を直接観察できる検査です。バリウム検査よりも精度が高く、炎症、潰瘍、ポリープ、ピロリ菌感染の有無などを詳細に確認できます。

・大腸カメラ(下部消化管内視鏡検査)

肛門から大腸全体を観察し、ポリープやがん、炎症性腸疾患などを調べます。ポリープが見つかった場合、その場で切除できることもあり、予防的な効果も期待できます。

・腹部エコー検査

肝臓・胆のう・すい臓などの臓器を超音波で観察します。脂肪肝や胆石、膵のう胞などのスクリーニングに有効です。

・血液検査

肝機能・膵機能・貧血・炎症反応などを詳しく確認します。肝臓疾患や感染性の炎症などを見つける手がかりになります。

■早めの受診が安心につながる理由

再検査や精密検査は、「怖い」「面倒」と感じる方もおられます。しかし実際には、多くの方が「何もなかった」と安心し、ご帰宅頂くケースも少なくありません。検査を受けることで、症状の原因が明確になり、生活習慣の改善や治療を適切に行えるようになります。

特に、便潜血や胃の異常を指摘された場合は、早期発見・早期治療のための貴重な機会です。大腸ポリープや胃潰瘍、ピロリ菌感染は、いずれも早く見つけて治療することで、将来的なリスクを大きく減らすことができます。

■再検査を受ける際のポイント

再検査の際には、健康診断の結果票を必ず持参することが大切です。異常値の内容や基準値との比較、前回との変化などをもとに、医師が検査の優先順位を判断します。特に数値の変動が大きい場合や、複数の項目で異常が出ている場合は、慎重な評価が必要です。

また、「以前も同じ項目で引っかかった」「食事制限をしていなかった」など、当日の状況を医師に伝えることも診断の助けになります。自己判断で検査をスキップせず、まずは相談するようにしましょう。

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■生活習慣の見直しも同時に

再検査をきっかけに、生活習慣を見直すこともおすすめです。バランスの取れた食事、適度な運動、十分な睡眠、そしてストレスをため込まないことが、消化器の健康を保つ基本となります。特に脂っこい食事やアルコールの摂りすぎ、過度な間食は肝臓や胃腸に負担をかけるため、控えめにすることが大切です。また、定期的な腸内環境のケアとして、発酵食品や食物繊維を積極的に取り入れることも有効となります。

■健康診断後に受けて頂きたい再検査・精密検査

健康診断の目的は「病気を見逃さないこと」です。再検査や精密検査の指示があった場合、それは「異常を早く見つけるチャンス」となります。何らかの異常を放置してしまうのではなく、早めに受診して原因を確認し、必要に応じた対応を取ることが何よりも大切です。

東京胃腸肛門内視鏡クリニック神田日本橋院では、健康診断の結果をもとに、患者様一人ひとりに合わせた再検査・内視鏡検査・生活指導を行っております。気になる項目があった場合や、結果を見て不安に感じた方は、どうぞお気軽にご相談ください。

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